病院で病気の人を治療するのも大切ですが、地域の人々が健康に過ごせるよう、予防医療を行うのも看護師の仕事です。巡回健診は、地域の予防医療の一端を担っています。
健康診断は、健診センターだけで行うわけではありません。依頼を受けた会社、工場などへ巡回バスで出向いて健康診断を実施することもあります。事業所で従業員の健康診断を行うだけでなく、学校や公民館で健康診断を行うこともあります。巡回健診での看護師の仕事は、おもに血圧測定、問診採血、身長や胸囲、体重、そして視力などの測定などです。心電図検査や胃透視検査などの補助も行います。企業によっては腹部エコーや、特殊検査を行うこともあります。
健診センターは、基本的に平日、昼間のみなので、働く人たちが健診センターへ来て健康診断を受けることは難しいです。ですが、巡回健診で直接、企業へ出向けば、仕事の合間や仕事の前に健康診断を受けることができるので、より多くの人、健診を必要とする人たちの予防医療を行うことができます。さらに、問診は生活改善、健康についての知識を得る機会となるため健診センターでの看護師のやりがいにつながるでしょう。
巡回健診へ行く場合は、朝、健診センターなどに集合し、バスや車で健診会場まで移動します。そのため、朝の集合時間は早く、7:30や6:00集合のこともあります。他県へ行くこともあるので、その場合は集合時間が早くなります。遠方の場合は宿泊が必要なこともあります。ですが、終了時間は早く、業務さえ終われば半日で帰れることも多いです。